友人が突然ふぉ〜ゆ〜にはまった話



申し訳ないことをしたとは思っている。こんなつもりではなかった。わたしは梅芸でのSHOCKが見たいだけであった。SHOCK観に大阪行きたいんだ、だけど一人ぼっちは嫌だ。一人ぼっちで見知らぬ土地に行くのは嫌だ。誰か頼む、チケ代少し安くするから一緒に行ってくれ。観光がてら二泊三日ぐらいで一緒に旅をしてくれ。そんな願いを叶えてくれた友人がいた。大阪行きたいし舞台見てみたいしいいよ!!彼女は神だった。これで梅芸いける!ついでに夏休みに友達と旅行できる!!!最高かな!!!!ってことでその女神のような友人とわたしは二泊三日の京都旅行〜梅芸SHOCKを添えて〜をすることとなった。(貧乏学生ゆえ、ホテル等の予算の問題で京都へと予定変更となった)

SHOCKを予習なしで見た私がパニックになって体調不良に陥ったことを考えて、その子には事前にSHOCKのBlu-rayを見せることにした。その子のお母様のご好意でピザを配達してもらい(わたしの地域はピザ配達の範囲外なのでそれに感動した)、ピザwithSHOCK。きっと元女子サッカー部の友人がたくさん食べると思いわたしはその食べっぷりを楽しみにしていた。

全然食べない。


全然ピザに手をつけずにずっとSHOCK観てる。これは私に気を使ってるのかもしれない。

「ねえ、食べないの?」
「…うん」

空返事wwwSHOCK見つめたまま空返事www1幕が終わって「休む?」と聞いても「すぐ見る」と返ってきて笑うしかないwww
あーこれは楽しんでもらえるかもしれない。そんな予感がした。ぶっ続けで全編見てその子の感想は「予習しておいてよかった」だった。いきなり見たらパニックになるとおもったらしい。


実はその友人のお母さんがキスマイ担であった。しかし娘である友人はジャニオタなわけではなく、好きなジャニーズをあげるとすればSnowManという、え?ジャニオタなの?ジャニオタじゃないの?状態の子であった。好きだけど自分でチケットを取ろうとまでは思わない、そのレベルだったのではないかと推測している。いわばわたしが沼の中で身動きが取れない状態でそこから陸のお花(アイドル)を眺めているのに対し、沼の周辺の草原をお花(アイドル)をみながら優雅に散歩してるような子であった。

その子を連れて向かった梅芸初日夜公演。梅芸にはいったその子の感想は「ファンの方が落ち着いてるね…」だった。行ったことあるジャニーズの現場は母親の付き添いでキスマイのコンサートだけだったその子にはそう思えるのも無理はない。斜め前に座ってた着物の光一担マダムには本気で驚いていた。幕間では終始言葉にならないを連発し観劇後は「内くんも良かったけど、屋良くんのライバル役も見てみたい!」とまさかのリピーター確定。一回見て楽しんでくれるだけで十分だったのに「また見たい」と安くはないチケ代を払ってもいいと彼女に思わせたなんてほんとSHOCKすげえな。(語彙力)
そして彼女はとんでもない沼に気づいてしまった。そう、ふぉ〜ゆ〜である。梅芸には松崎さんと辰巳さんが出演していたが、彼女はその後の京都観光でしきりに「松崎さんがかっこよかった……」「女の人と踊る辰巳くんがやばかった………」と連発。二人で伏見稲荷でも嵯峨野でも二条城でもSHOCKの感想を静かに興奮しながら話し、誰々がかっこよかったとため息を漏らした。京都に対してなんらかの謝罪をしたほうが良い気もした。

この日を境に友人はズボズボ沼へはまっていった。何が不思議って好きになったのが福田さんだったってことである。そう、梅芸SHOCKに彼は出演していない。彼女がふぉ〜ゆ〜をきちんと認識して見たのは梅芸が初めてのはずなので、わたしは辰巳くんか松崎くんにはまると思っていた。なぜ福ちゃん。友人曰く、ふぉ〜ゆ〜の画像を漁ってみたら顔が一番タイプだったらしい。なるほど(?)

それから彼女のiPhoneにはふぉ〜ゆ〜の画像フォルダができた。
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いきなりこんなLINEを送ってくるようにもなった。福田さんのことではないのはわたしが辰巳くんを好きだからだろうか。でも、わかる。好きになりたての浮かれた感じ、わかるよ。かっこいいが処理できてないんだよね、わかるわかる。とジャニオタの先輩として心で「うんうん」と頷きながらLINEを返した。

その友人はふぉ〜ゆ〜にはまったのを機に前からずっと気になっていたSnowManに潔くはまり、さらには屋良くん、They武道にまで浸かる沼の数を増やしていった。友人曰く「ふぉ〜ゆ〜の沼に入って泳いでたらその沼が深いところでSnowMan沼・屋良沼・They沼に繋がってた」らしい。どんなだよ。

もうその子はジャニーズにお金を出すのをためらわなくなった。現場のきらめきを知ってしまったのである。次のクリエには行きたい!という友人を速攻Jr.メール会員にした。クリエの前に滝沢歌舞伎のお知らせが届き、彼女は人生初のジャニオタの恒例行事とも言える振込用紙の記入を体験した。緊張で手汗がすごくて振込用紙がシナシナになりかけたらしい。かわいい。
先振込の場合、メール会員はチケットか返金用紙が郵便受けに投函されることで当落を知るというなんとかならんのかねシステムでの当落を待つしかない。次はクリエだ。クリエが来るはずだ。お知らせを待つだけ…だったのに…。運命の2月18日。事件は起きた。
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絶望。
まあわたしも梅芸でHigher踊る辰巳くんに恋してしまったのでかなり絶望だったので気持ちはわかる。だがしかし、友人の落胆ぶりは尋常ではなかった。歌って踊る四人のふぉ〜ゆ〜が見たかった。LINEでそう言い続ける友人にアラフェスに落選して全希望を失った過去の自分を重ね合わせた。でもね、友人よ、好きになるってこういうことなんだ。

でも、彼女には希望があった。SHOCKだ。SHOCKの三月公演には彼女のまだ見ぬ自担、福田さんが出演する。彼女に福田さんを見せてあげたい!あと人が初めて自担を生で見るのに立ち会いたい!という気持ちから「わたしがチケット取ってあげるから!」と言ったものの3月公演は見事落選。私の名義仕事してくれ。私の名義はどうやらカウコンで疲労したらしい。Twitterとか掲示板でチケット探すことも考えたけど彼女が行ける日程とかいろいろ考慮して探すのが面倒だなと思った私は一般販売にかけることにした。その土曜日を空き日としてバイト先に提出していたが「すみません、大学の補講が…」と良い子は真似しないでね的な嘘までつき完全な休みを手に入れた。そしてなんとかA席だったがチケットを取ることができた。一時間超の長い戦いだった。

昼公演のチケットを一般で取っていたのだが、その日の夜公演をご縁で譲っていただけた。夜のS席のチケットを2枚である。だがこのチケット、友人に相談しないで譲っていただいてしまった。95%行きたいって言うと思ったが、13000円というチケット代は安くはない。だからチケ代は給料日に分割払いでもいいよ、って言おうと思った。そして「チケット代後払いでもいいから一緒に見てくれないか」の返信がこれである。f:id:mcdkn12574:20160427184946j:image

チョロい。わかってる!?!?13,000円だよわかってる!?!?って正気に戻すことを言おうか悩んでやめた。そのうち「クリエないしもう一回見てもいいよね」って言った。「○○ないから△△してもいいよね」ジャニオタがよく言うやつじゃないか。梅芸にいってからわずか半年。素晴らしい成長である。

友人はどんどん沼に落ちていき、ゴゴスマの放送画面を携帯で撮影してみたり
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屋良さんが表紙のダンスクを買ってみたり、ふぉ〜ゆ〜がかっこよかったからという理由でドル誌を買ってみたり。完全にジャニオタになった、と私は思った。

そして迎えた観劇日。数日前が給料日だった友人は「お金使いすぎたらどうしよう〜」と言っていた。そう、今回はふぉ〜ゆ〜のクリアファイルがあったのだ。もう買う気満々の彼女をニコニコ私はファミレスで眺めた。そして運の良いことにその日が第四弾ステフォの発売日だった。帝劇に入りステフォに目を奪われる友人。わたしはステフォの買い方を説明しブースの外で友人を待った。彼女はステフォ数枚と福田さんのクリアファイル、フォトセット、パンフレットを買って出てきた。わたしは7年前を思い出していた。初めて「翔くんのうちわください」といったあの日を。友人もドキドキしながら好きな人の名前を(グッズ売り場のお姉さんに)告げたのだとしたら可愛いな。

昼夜とも二階席だったので双眼鏡のお世話になったのだが友人が本当に福田さんロックオンで面白かった。幕間で「目が足りない!福田さん観たいし松崎さんだって見たい!」っと嘆いていた。ほんと目をもう2セットは発注したい気持ち、すごくわかる。

こうして友人の福田さんとの初対面(?)は幕を閉じたのだが、その日から友人のジャニオタ度がさらに上がったように思う。なんかすごくおたくになっててそのきっかけを作った私としては申し訳ない気持ち抱くレベルなんだけどでもその友人が楽しそうだからいいかな、と思ってる。あと、ふぉ〜ゆ〜が見たいって言うからキンキコンをみせてたらいつのまにかキンキにも興味を持ってくれた。「次はキンキのコンサート行きたいなぁ」って野球大会の後に呟いたから(野球大会も一緒に行った)連れてってあげると即レスした。だからキンキ、はやく、お知らせ、ください(枯渇)

その子はジャニオタとしてゼロからのスタートではなかったけど、でも福田さんに関してはその友人が好きになってから生で見るまでを見守れた。櫻井くんを雷を打たれたように好きになったあの頃の気持ちとか、初めて生で見るドキドキとか、初めて自担のグッズを買った時の気持ちとか、落選するショックとか、そういうのをその子から感じて聞いて懐かしい気持ちになった。その子がいつまでジャニーズに興味を持ち続けたままでいるかわからない。突然、すっと冷めてしまうかもしれない。でも、いつかその時が来ても今「楽しい」「好きだ」って思ってるこの瞬間を「無駄だった」なんて思わないでほしいと思う。今、好きな人の話をしてる彼女はとてもキラキラしてるから。

歌って踊る福田さんを見る日が彼女に訪れますように。